7冊目
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/12
- メディア: 文庫
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この本を読んでいて、大学に入って間もない頃のことを思い出してしまった。知り合いになったサークルの人に連れて行かれたお店のマスターに本気でくどかれ、というかホテルに誘われて困ってしまったことを。もちろん初対面でそんなことを言われたわけではなくて、しばらく通ううちに誘われたのだ。その件以来そのお店には行っていないし、マスターにも会っていない。一時期は本気で男性不信になった。だってマスターには愛する奥さんがいて、酔うたびに自分がいかに奥さんに感謝しており、そして奥さんを愛しているかを語っていたから。その口で彼はわたしをホテルに誘ったのだ。結婚て…と思い、それと同時に男って…と思って色んな人が信じられなくなっていた時期だったなあ。18の小娘には刺激が強すぎた。
そのマスターがわたしに「君はあと5年もすればどうしようもなくいい女になるよ」と言ったのであった。あと1年でそう言われてから5年になる。わたしはいい女に、それも「どうしようもなくいい女」になれているだろうか。